米倉ますみ ベスト

米倉ますみ 米倉ますみ ベスト歌詞
1.浪花の王将

作詞:宮川ひろし
作曲:宮川ひろし

「貧乏がなんじゃい
世間のうわさがなんぼのもんじゃい
あんたら坂田三吉 なめたらあかんで」

将棋一筋 男の道を
ばかや あほうやと 嘲笑(わら)われながら
苦労しがらみ 笑顔にかくし
男値打ちを 信じてくれる
小春許せよ 浪花育ちの
男の意地を…

「勝てば官軍 負ければ賊軍 今度の王将戦は
わいにとっては 一世一代の大勝負なんや…
小春 堪忍やで」

西の坂田か 東の関根
歩には歩なりの 人生(みち)がある
香車(やり)を使えば 日本一と
あれが浪花の 三吉さんと
背なで指さす そんな日もくる
浪花の春が…

「神様たのむわ…あと三日 いや二日でええ
わいの命 ちぢめてもかまへん 小春を助けてぇな
小春待っててや 死んだら 死んだらあかんで」

明日は東京へ 旅だつ俺に
こころ残りは 小春の身体
見せてやりたい 男の舞台
夫婦さかずき たもとに入れて
小春死ぬなよ 坂田三吉
人生勝負…


2.俺の出番はきっと来る

作詞:はぞのなな
作曲:斉藤正毅

花の舞台の幕が開く

筋は一本 根性だけは
どこの誰にも 負けないが
やる木 咲かす木 男の花は
生命(いのち)いろどる 夢の花
俺の出番は 俺の出番はきっと来る

好きと好きなら 噛み合う縁談(はなし)
下駄を預けりゃ いいものを
いじらしいほどに 素直なあの娘
辛抱してくれ もう少し
俺の出番は 俺の出番はきっと来る

一つ苦労を 二人でわけりゃ
軽くなるだろう 肩の荷も
意地と情の 天びん棒で
明日という日を 持ちあげる
俺の出番は 俺の出番はきっと来る


3.佐渡情話

作詞:水木かおる
作曲:岡千秋

海をこがして 夕日が燃える
佐渡の島山 恋が棲む 夢が棲む
ひと夜契りの おけさ花
惚れてしまえば 嘘でもほんと
今日も帰らぬ 船を待つ

情ひとすじ 島娘(しまむすめ)
恋は鬼にも 蛇にもなるゥ…
あの夜恋しや 獅子踊り
朱い帯さえ 空解けのォ…
女 せつない〜佐渡情話

波のはてでも 恋する身には
なんで遠かろ あのひとが あの空が
燃えろ、かゞり火 あかあかと
ひゞけ、鬼太鼓 荒海越えて
憎い恋しい ひとまでも


4.夫婦花火

作詞:木下龍太郎
作曲:伊藤雪彦

燃えて花咲く 一輪二輪
能登の夜空に 乱れ菊
惚れた貴方の 遺志を継いで
おんな一代 花火師に
なってみせます なってみせます
誓う荒海 日本海

(セリフ)「お前の名前をつけた花火をきっと揚げてみせる…
それが貴方の口ぐせだった。
女だてらと笑われたってかまわない、
貴方の代りに私が揚げてみせます。
この能登の荒海に日本一の大花火を…。」

好いて好かれて 夫婦になった
夢もはかない 波の花
死ぬも生きるも 一緒のはずが
私ひとりを 置き去りに
なんで貴方は なんで貴方は
追って行けない 遠い空

(セリフ)「あんた、二人の名前の大花火、見てくれていますか?
聞こえる、御陣乗太鼓が聞こえるわ。
私の晴れの門出に花を添えてやろうって、
あんたがそこから叩いてくれているんですよね あんた」

長い苦労も 貴方が支え
耐えて迎えた 初舞台
下座の囃子か 御陣乗太鼓
いのち一筋 花火師が
今宵仕掛ける 今宵仕掛ける
夫婦花火の 二つ菊


5.母ざんげ

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

母と言う身を 忘れなければ
果たせぬものやら ご奉公
お家騒動 若君様を
守るためとは 言いながら
わが子にさせる わが子にさせる 毒味役

毒は食うなと 叱るが常を
毒と見えたら 食えと言う
倅 千松 許しておくれ
生みの母でも 母を 鬼と呼ばずに
何と呼ぶ 何と呼ぶ

母「これ、千松。若君様へお見舞いの御お菓子、
我先に手を出すとは、何たる不調法じゃ」
千松「申し訳ござりませぬ。あまりに美味しそうな
お菓子でござりましたので、千松が不調法を致しました。
乳母君様、何卒千松をお許し下さりませ…」
母「おお、千松。よう毒と知りつつ、若君様の身代わりになってくれた。
礼を言います。この通りじゃ。なれど、お家の為とは申せ、
幼い命を最後が最後まで母と呼べず逝ったのか。
今一度、可愛い声で「母様」と、「母様」と呼んで下され。のう、千松」

頑是無い子に 判りはすまい
忠義と言う字の 意味などは
親の言い付け 素直に守り
いのち縮めた 子が不憫
血を吐く胸の 血を吐く胸の 母ざんげ


6.母舞台

作詞:松井由利夫
作曲:宮下健治

くれと言われりゃ命もあげる
かぶれと言われりゃ火の粉もかぶる
流れ浮藻の 旅役者
そんな母でもわが子を想う
熱いなさけに 嘘はない

(セリフ)そりゃあ 自分のお腹をいためたわが子だもの
お前のことは一日だって 片時だって忘れたことはありゃしないよ
旅役者の子供に生まれたお前には ずい分 不憫な思いをさせたねぇ
けど お前は ほんとに手間のかからない いい子だったよ
こうして瞼を閉じると昔のままの
お前の かわいい顔が浮かんでくるんだよ

なれた芝居も「瞼の母」は
演るたびつまずく身につまされて
しぐれ掛小屋 すきま風
乳が足りずに泣き泣き寝た子
遠いおさない 夢まくら

(セリフ)子供の不始末は親の不始末
お母ちゃんの育てかたが悪かったんだよ
お前の悪い噂をきくたび世間さまに申し訳ない泣くにも泣けない
身を切られる思いでお月さんに こうして手を合わせていたんだよ
土下座をしろって言われりゃ土下座もします
この通り お願いだからもういちど 昔のような
いい子になっておくれよ ねぇ お願いだからさぁ

渡る雁 旅空 夜空
月さえ愛しいわが子に見える
どんな哀しい 噂でも
母は耐えます世間のつぶて涙かくして 牡丹刷毛


7.浪花の子守唄

作詞:松井由利夫
作曲:岡千秋

親が吾(わ)が子を 信じなければ
誰がお前の 杖になる
出世しろとは 言わないけれど
せめて真直(まっす)ぐ 歩いておくれ
母はおろかな女でも 女でも

「こんな阿呆な お母ちゃんやけど
お前のためなら 命もいらん
お金もいらん なんにもいらん
どないに 悪い噂をきいたかて
お前は お母ちゃんの大事な
大事な宝や
ええな このことだけは
忘れんといてや
お前は お母ちゃんの宝やで
ええな」

つらい世間の 噂に耐えて
生きるてだての 左褄(づま)

切るに切れない 血のつながりに
夢を支える この北新地
まして片意地 片なさけ 片なさけ

「あれは お前が生まれて
間もない頃やった
寒い寒い 体が凍りつくような夜やった
お母ちゃん ほんまに疲れてしもうて
いっそ 死んでしまおうと思ってなあ
そやけど お前の可愛い寝顔をみると
どうしても 決心がつかんかった」

針のむしろに 坐(すわ)れと言えば
坐りますとも よろこんで
浪花女が 女を捨てて
母の涙で いのちを刻む
人にかくれて子守唄 子守唄


8.あばれ駒

作詞:たかたかし
作曲:市川昭介

俺がやらなきゃ 誰がやる
意地があっての 男じゃないか
きっとつかむぞ将棋のこころ
月もおぼろな 浪花の空に
夢がはばたく 夢がはばたく
男 三吉 あばれ駒

破れ障子の 裏長屋
今日も小春の 明るい笑顔
着物(べべ)の一つも 買えない俺に
愚痴もこぼさず つくしてくれる
詫びて今宵も 詫びて今宵も
男 三吉 みだれ酒

勝つも負けるも 時の運
今日は泣いたら 明日は笑え
やるぞみておれ 嵐が吹くぞ
昇る朝日に 草木も染まる
無法一代 無法一代
男 三吉 晴れ舞台


9.浪花めおと駒


10.命の灯り

作詞:宮川ひろし
作曲:宮川ひろし

播州相生 羅漢の里を
すてて幾年 すぎたやら
惚れてしまえば 女のこころ
死ぬも生きるも 一緒です
今では貴方が 故郷みなと

どんな試練の 嵐が来ても
信じる人生を ひたすらに
ついて行きます 三吉さんに
貧乏道づれ 明日がある
命かさねて 貴方と共に

たとえ世間に 背かれようと
小春が貴方の たてになる
日の丸弁当 両手にかかえ
ひとり夜汽車で 東京へ
明日は男の 人生勝負


11.女鬼龍院

作詞:はぞのなな
作曲:首藤正毅

花の袂を ぷっつり切って
度胸二文字 さらしに巻いた
女だてらと 笑わば笑え
こうと決めたら どこまでも
異名も 女鬼龍院

土佐の高知の あばれ者
夢は浦戸の水鏡
春に背けば 花も散る
義理のたて縞 男帯
野暮は承知の たて結び
命きざんだ 金看板は
泣く子も黙る 鬼龍院

変る世間に 背かれようと
曲げちゃならない この道だけは
月も片割れ 室戸の風に
捨てる涙を 誰が知ろ
異名も 女鬼龍院


12.阿波の鳴門


13.男の酒場

作詞:藤原良
作曲:水森英夫

男の酒場にや暖簾がいいね
人情(にんじょう)に沁みた心があるよ
雨に 夜風に振りまわされた
ア…ア ア男浮世(おとこうきよ)の
男浮世(おとこうきよ)の味がする

男の酒なら徳利がいいね
人肌なんて 心があるよ
烟る世間にすすけちゃいるが
ア…ア ア 男手酌(おとこてじゃく)も
男手酌(おとこてじゃく)もしんみりと

男の酒場は屋台がいいね
誰でも酔わす心があるよ
呑んべ気質が浮かれて騒ぐ
ウ…ウ ウ 男同志(おとこどうし)の
男同志(おとこどうし)の酒処(さけどころ)


14.残り火

作詞:都遊
作曲:伊藤雪彦

海にしんしん 降る雪は
涙 散らした 白い花
まっているわと 言わせたくせに
帰らぬ人の うすなさけ

思い出 抱いて 酒を飲む
口びる かんで 夢を見る
切ない恋の 残り火を
あきらめきれない 私です

遠く聞こえる 海鳴りが
寒い 女の 子守唄
知っているのか 一人の夜を
枕 ならべて 紅をひく

恋しい人は 貴男だけ
抱いて抱かれた 貴男だけ
忘れる事が できないと
今夜も泣いてる 私です

思い出 抱いて 酒を飲む
口びる かんで 夢を見る
切ない恋の 残り火を
あきらめきれない 私です


15.おんな酒

作詞:木下龍太郎
作曲:伊藤雪彦

貴方ひとりが 男じゃないと
口じゃ言えても 心ではしのび泣く
どこの誰より 惚れてるくせに
素直になれない 意地っぱり
馬鹿な女の 強がりを
酔って聞かせる おんな酒 分って ねえあんた

無茶はよせよと 優しく叱り
干したグラスに 蓋をする掌が欲しい
酒じゃ消せない 心のすき間
知っていながら また空ける
馬鹿な女と 言わないで
眠れないのよ 一人では 寒いわ ねえあんた

死ぬも生きるも 一緒と決めて
命ささげた あの夜に嘘はない
惚れて振られる 浮き世の川で
情けひとつに すがりつく
馬鹿な女で よかったら
明日を夢見る 止まり木に 戻って ねえあんた


16.お手を拝借!